日本のビール会社も黒ビールを主力商品として定着が進んできていると感じます。日本の大手ビールメーカーが販売している黒ビール商品といえばキリン 一番搾り スタウトとアサヒのドライブラックが思い浮かびます。
キリン=スタウト
アサヒ=黒ビール
どちらのビールも黒ビールですが、実は黒ビールっていう色のジャンルでは同じ商品ですが、スタウトという言葉を使うとビールの種類が違うのはご存知でしょうか。
キリンとアサヒは同じ黒ビールを発売していますが、製品としてはまったく違う物を発売しているんです。要するに黒ビール=スタウト。コレって解釈の仕方が実は少し違います。黒ビールは黒ビール、スタウトも黒ビール、間違ってはいないけど、解釈の仕方が少し違います。この違いを細かくマニアックに紹介します。
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黒ビールとは何なのか理解をしましょう。
まず「黒ビール」は色による分類です。Wikiでは次のように黒ビールの定義がされています。
黒ビール(くろビール)とは、黒色から濃褐色をしたビールを指す総称。
続いてスタウトはタイプ(醸造方法)による分類です。
もうこの時点で、黒ビール=スタウトとうい解釈の仕方は違いますね。Wikiで記載があるスタウトの定義です。
、ビールのスタイルの一つで、黒くなるまでローストした大麦(モルトとは限らない)を使用し、上面発酵によって醸造されるものを指す。
日本では法律が絡んでします
日本のビールの法律で色による分類、ビールの表示などについて定めている「ビールの表示に関する公正競争規約」という次の法律があります。
日本においては、『ビールの表示に関する公正競争規約及び施行規則』で、「黒ビール及びブラックビール」を次のように定義している。
濃色の麦芽を原料の一部に用いた色の濃いビールでなければ、黒ビール又はブラックビールと表示してはならない。
色で分類するなら、スタウトは黒色だから「黒ビール」ってことです。誤解をしてほしくないのは、色による分類ではスタウトも黒ビールってことで良いということです。
醸造方法を理解する
ビールの醸造について考えてみるとキリンは”スタウト”、アサヒは黒生ビールの違いがはっきりわかります。ビールの醸造法はに大きく分けると3つに分類できます。上面発酵、下面発酵、自然発酵の3つです。
スタウトは3つの醸造方法のうち上面発酵になります。だからキリンのスタウトは上面発酵によって作られているビールってことになります。いっぽうのアサヒのスーパードライドライブラックは下面発酵のビールになります。
下面醗酵はラガービールで利用される醸造法となりますので、スタウトの醸造方法とは根本的にことなるのです。
さいごに
マニアックな豆知識ですが、要するに醸造方法は違うけど、黒ビールは黒ビールってことです。ビールは美味しく飲めれば問題ないですが、知識を持って飲むとさらにビールの楽しさが分かると思います。