中央アルプス駒ヶ岳山麓にある宮田村
この宮田村にあるのがマルス信州蒸溜所です。長野県にある唯一の蒸溜所でもあり、ウイスキー造りのための自然条件にマッチする最高の場所として設立されています。
もともとは鹿児島で焼酎を造っていた本坊酒造がウイスキーを造りたいという思いからできた蒸溜所で、なんと昭和24年に免許を取得して土地探し、ウイスキー造りと歴史を歩んでいます。
そして日本のウイスキーの歴史に関わるのではないかと思われる出来事がこちらです。
国産ウイスキーの生みの親として知られる故竹鶴政孝氏。当時、24歳だった竹鶴氏に日本の本格ウイスキーの夜明けを託し、上司として彼を英国に送り出した男。その人こそ、マルスウイスキーの生みの親、故岩井喜一郎氏です。竹鶴氏は、スコットランドにおけるウイスキー研修の結果を「ウイスキー報告書」にまとめ、岩井喜一郎氏に提出しました。それこそ、後に国産ウイスキーの原点となった「竹鶴リポート」です。
マルスウイスキーは、岩井氏の指導のもとに設計されたポットスティルによって造られた原酒を元に誕生したとのこと。
この日本のウイスキーの歴史を知るキッカケを作ってくれたのが、「ふるさと納税」です。マルス信州蒸溜所がある宮田村の納税返納品になっていたのです。
それが3本のブレンデッド・ウイスキーです。
・岩井トラディション
・信州
・ツインアルプス
サントリー、ニッカ以外の日本国内のウイスキーを買おうと思ったこともありませんが、ふるさと納税の返納なら・・・って感じがあります。
歴史を知ると馬鹿にできませんが。それではマルス蒸溜所より販売されている3本のブレンデッドを飲んでみましたので紹介します。
岩井トラディション(Iwai)
マルスの生みの親「岩井喜一郎」氏へ尊敬と感謝の念を込めたブレンデッドウイスキーです。
3本の中でも1番特徴的で、ほんのりとスモーキっぽいスパイシーな味わいがあります。ただ3本とも同じくマイルドな口あたりです。
南アルプスの美味しい水のマイルド感なのか、それともマルスの特徴なのか、本当に口あたりは軽くて飲みやすいです。
-
岩井トラディション 長野県より送るウイスキー創世期を称えるウイスキー。
日本国内のウイスキーメーカーであるマルス。 日本のウイスキー創成期の重要人物である岩井喜一郎さんにウイスキー造りの「いろは」を教えてもらうことができて誕生したウイスキーメーカーでもあります。 そしてマ ...
信州(Shinshu)
長野県限定のブレンデッドウイスキーで、長野県の一部とインターネットでしか買えないウイスキーです。
信州なんて、そのまんまの名前を付けているブレンデッドなので、信州の水そして自社製品をブレンドしているんですかね。
マイルドな口あたりの中、ほんのりとスパイシーな味わいが広がりますが、本当に若干です。そして強烈な甘さ・・・うーーーんって感じでした。
-
信州 長野県で限定販売されているマルスのブレンデッド ウイスキー
長野県で唯一の蒸溜所であるマルスウイスキーより販売されているブレンデッド信州。長野県限定販売のウイスキーです。 マルスウイスキーの商品は28年は世界のウイスキー大会でも賞をもらったりしていますが、ブレ ...
ツインアルプス(Twin Apls)
商品名のとおり「中央アルプス」と東方の「南アルプス」のふたつのアルプスをイメージしたブレンデッドウイスキーです。
壮大な感じはラベルだけのような気がしますが、マイルドで甘みがフルーティーな味わいです。ただマイルドすぎて特徴が消えているのも事実です。
マイルドでも深みがあるブレンデッドといえば響、日本の大手ウイスキー会社は世界でも認められメーカーには勝つのは難しいかもしれません。
-
ツインアルプス 長野県のアルプス山脈に挟まれたウイスキー。
日本のクラフトウイスキーのひとつであるマルスウイスキー。 長野県のアルプスに挟まれた場所にある蒸溜所ですが、中央アルプスと南アルプスをイメージしたウイスキーがツインアルプスというブレンデッドです。 ア ...
さいごに
「ふるさと納税」で返納される商品だからこそ、自宅に招き入れられたウイスキーですが、正直、スーパーや酒屋に売っていても自ら手を伸ばし購入することはないと思います。
だいたい市場での価格は2000円前後・・2000円支払えば美味しいスコッチのブレンデッドはあるし、バーボン系も買えます。また日本国内のフロム・ザ・バレルあたりなんて2000円台で買えましし。
ものは試し、ふるさと納税で飲んでみるのはありかもしれません。